【すくすく子育て】(Eテレ)2017年2月18日放送
「家族で予防!冬の感染症」
暦の上ではもう春だが、まだまだインフルエンザや感染性胃腸炎などの感染症に注意が必要なこの季節。特に子どもがいる家庭では、一人が感染して家族が「全滅」...なんて事態も起こりうる。
予防には、うがいや手洗い以外にも何かできることがあるのか。番組では、聖路加国際病院小児科の草川功医長が、家族の感染予防対策を紹介した。
うがいできない子も水が飲めればOK
松田爽助(そうすけ)くん(3歳3か月)は2016年冬、インフルエンザとは別の病気で休日診療を受診した二日後、突然高熱に襲われた。翌日病院にかかると、インフルエンザのA型と判明した。翌日には父の諒也さんも40度近い高熱を出し、同じインフルエンザのA型と診断された。
幸い妹の茅奈美(ちなみ)ちゃん(1歳6か月)には感染しなかったが、これからが不安だ。
母・真由美さん「もしかしたら、まだ生まれて5か月くらいで免疫があったのでうつらなかったのかもしれない。今年同じ状況になったらうつるかも」
普段から人混みを避け、手洗いうがいを心がけ、室温や湿度にも気を配っているが...。
諒也さん「二人ともやんちゃで話も聞かないし、『口に入れちゃダメ』と言う前に口に入れちゃうし、感染のルートをいかに断てばいいのか」
真由美さん「距離感が近く常に一緒にいる。主人がいれば寝室を離すこともできるけど、自分一人の時はそうもいかない」
草川氏「一人発症してしまうと現実的に防ぐのは難しいが、少しでも距離を置ければ。インフルエンザは飛沫感染で、飛沫は1~2メートルくらいしか飛ばない。別の部屋は無理だとしても、病気の子どもはそれより離れたところにいてもらうとよい」
手にすりこむタイプのアルコール除菌スプレーやジェルは効果があるのか。
草川氏「手に一吹きしてちゃんとすりこめばかなり効果はある。すりこみが足りなかったり、アルコールが付いていなかったりすると効果がないので、しっかり広げ、十分な量ですりこむのが重要」
まだ月齢が低い子どもはうがいが上手にできないことも多く、心配している人も少なくないだろうが、実はうがいは世界的にはあまり行われておらず、小さい子どもに効果があるかはまだわかっていない。
口内が渇くとウイルスを防御しづらくなるので、うがいできなくても水を飲んで口をうるおすだけでよい。