「巨乳だとかかりやすい」はウソ 知られざる乳がんの常識を大公開

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【世界一受けたい授業】(日本テレビ系)2017年2月18日放送
「アナタはどれだけ知っている?家族を守るための乳がん検定」

   女性がかかるがんで最も多いのが乳がんだ。患者数は年々増加し、今や日本人女性の11人に1人が乳がんになっている。乳がんはすい臓がんなどと比べ発見しやすく、早期発見できれば90%以上が治るといわれている。しかし日本人の検診受診率は41%で、先進国の中でも極めて低い。

   女性のみならず、家族全員で正しい乳がんの知識を持つのが重要だ。番組では、これまで2000例以上の乳がん手術を行ってきた、昭和大学医学部の明石定子准教授が、意外と知られていない乳がんの常識を伝授した。

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マンモグラフィで見つからない人も多い

   そもそも乳がんは、母乳の通り道「乳管」の内部に発生する。がん細胞は周囲の組織を巻き込みながら大きくなり、進行すると肺など他の臓器に広がる。

   乳がん検査でよく知られるのは、乳房をエックス線撮影する「マンモグラフィ検査」だが、実はこの方法では乳がんを見つけにくい場合がある。

   2011年、43歳で乳がんが見つかった女優の生稲晃子さんは、30歳から毎年マンモグラフィを受けていて、ずっと「異常なし」と言われていたが、突然乳がんが発覚した。

   見つけにくい原因は「デンスブレスト」だ。

   他の人に比べ乳腺の濃度が高い乳房のことで、マンモグラフィでは乳腺もがんも白く写ってしまうため、がんと見分けが付きにくいのだ。日本人女性の半数以上がデンスブレストだといわれている。

   生稲さんは人間ドックで超音波検査を受けた際に乳がんが見つかり、5年間の闘病生活で2度再発。現在はホルモン治療を続けていて、3年間再発していない。

   マンモグラフィにも、乳房全体を短時間で見られ、がんを早期発見できるメリットがある。超音波検査はマンモグラフィと違いがんがはっきり見え、やせた人やデンスブレストの人に適しているが、乳房全体を見るのに時間がかかり、検査技師の技量で結果に差が出る場合もある。

   40代女性が2つの検査を併用すると、発見率が1.5倍になる。20~30代の若い女性はマンモグラフィでの被ばくの問題があるほか、乳がんの発生リスクが非常に低いので、慌てて2つの検査を受ける必要はない。ただし家族に乳がんを発症した人がいるなど、リスクが高いと思われる人は早くから検診を受けよう。

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