投稿者の多くが「Amazonカスタマー」のわけ
25日正午時点で、ASKAさんの新作アルバムには446件のAmazonレビューが投稿されている。そのうち、全体の98%以上にあたる438件のレビューが最高評価の五つ星だ。実際、寄せられた投稿を見ると、そのほとんどが、
「ここにきて最高傑作です。aska がaska として戻ってきました。正直言って驚くべきクオリティです」
「これがプロ中のプロが制作したアルバム。彼の歌唱力と作詞作曲能力は世界レベルなのはいうまでもない」
「表現力、歌唱力がとてつもない、本物の歌い手ですね」
などとASKAさんと作品をほめたたえる書き込みばかり。
こうしたレビューを詳しく見ていくと、その多くが「Amazonカスタマー」というアカウントによるものだと分かる。これは、Amazonにアカウント登録をした際の初期状態で設定されている名前だ。
実際、25日に新しく寄せられたレビューでは、最新10件のうち9件が「Amazonカスタマー」による投稿。しかも、その9件のアカウントは全て、ASKAさんの今回のアルバムだけにしかレビューを書き込んでいない。
また、Amazonアカウントの登録自体は、メールアドレスだけで簡単に行えるため、ヤフーなどの無料アドレスを使えばひとりで大量のアカウントを取得することが可能だ。ただ、アカウントごとに別のメールアドレスを登録しなければならない。
さらにAmazonでレビューを投稿するためには、そのアカウントで何らかの商品を購入する必要がある。つまり、一つ一つのアカウントに住所やカード情報を逐一登録する手間がかかるのだ。
こうした点を踏まえると、仮にASKAさんの「自作自演宣言」が事実だとした場合、本人は相当な労力と時間をかけていることになる。それだけ新アルバムへの思い入れが強いとも言えそうだが、そこまでして本当に「サクラ」をしているのだろうか。インターネット上には、
「心配と悲しさが入り雑じった不思議な気持ちになる」
といった反応もみられた。