幼児座席に6歳以上は厳禁
政府広報によると、スポーク外傷が起きやすい状況は、「幼児座席を取り付けず、後部荷台に直接座っている」と、「幼児座席を取り付けているが、足置きに足を置いていない」のふたつだ。
前者の場合、当然だが足が車輪に近づきやすく、スポークに巻き込まれる危険が高まる。「ドレスガード」という、自転車に乗っている人の衣類が絡まるのを防ぐためのカバーがついていることもあるが、構造・材質的に幼児座席の代替品にはならない。国民生活センターは「ドレスガードを備えていても、幼児座席がない自転車に子どもを同乗させてはいけません」とウェブサイト上で強く警告している。
では、幼児座席を取り付けていても巻き込まれる事例があるのはなぜか。国民生活センターの実験によると、6歳以上の子どもが乗ると足乗せ部から足がはみ出るなど、車輪に巻き込まれる可能性が高くなることがわかっている。道路交通法によって幼児座席に座ってよいのは6歳未満までと定められており、幼児座席も6歳未満の子どもの体格までしか対応していないのだ。幼児座席メーカーのウェブサイトでも、適用年齢を守らなければ重大な事故の可能性があると注意や警告が記載されている。
もちろん、6歳未満が使用する分には心配ない。幼児座席には足の部分を覆うようにカバーが取り付けられており、「SGマーク」がついた安全基準を満たした幼児座席を、販売店で適切に取り付けたうえで正しく座れば問題はないと政府広報も報告している。