脂肪を燃焼し、悪玉の「肥満型腸内細菌」を減らす
そして、スルフォラファンに次の2つの作用があることを発見した。
(1)スルフォラファンには中性脂肪を燃焼させ、エネルギー消費を増やす働きがある。
(2)高脂肪食をとると、悪玉の「肥満型腸内細菌」が増え「内毒素」と呼ばれる有害物質を出す。「内毒素」は血液の中に漏れて肝臓に侵入する。そして炎症を引き起こし糖尿病などの生活習慣病の原因となる。スルフォラファンは「肥満型腸内細菌」を減らし腸内の環境を改善する。
今回の研究の成果について、太田嗣人准教授は、J-CASTヘルスケアの取材にこう語った。
「スルフォラファンの肝臓の解毒効果や抗がん効果は知られていましたが、肥満の抑制と腸内環境を整える効果はまったく新しい発見です。現実には、スルフォラファンを摂るために、ブロッコリースプラウトを毎日1~2パック食べるのは難しいので、サプリでとることになります。効率的に摂れるサプリの研究を進めたい。また、今回の研究は肥満の予防でしたが、すでに肥満している人にも効果があるのか、肥満したマウスを使って実験し、肥満の治療薬の開発を目指します」