この構図、どこかで見たことがないだろうか。そう、ビートルズの名盤「アビイ・ロード」のジャケット写真である。
今、これとそっくりな1枚の写真がネットを賑わせている。「主人公」はポールマッカートニーでも、ジョン・レノンでもなく、3匹の鹿だ。
「奈良のビートルズか?!」
「奈良のビートルズか?!」
2017年2月18日、こんなつぶやきとともに1枚の写真がツイッター投稿された。撮影場所は、奈良公園を貫く国道169号線の横断歩道。
体格が同じくらいの鹿が3匹、悠々と歩いている。横断歩道をきちんと歩く姿は、まるで人間のようだ。車も横断歩道の前で止まり、鹿たちが通り過ぎるのを待っている。
道の両サイドに植えられた木々、3匹の間隔。人と鹿の違い、数の違いを除けば、この構図はアビイ・ロードのアルバムジャケットそのものだ。投稿主のつぶやきはおそらく、それを意識したものだろう。まさに「奇跡の一枚」と呼べそうなこの写真に対しては、
「めちゃ、おもしろい」
「ナイスショット」
「これは笑ろた」
と驚きの声が相次いでいる。
なお、アビイ・ロードのアルバムジャケットは、ロンドンのウェストミンスター地区にある通り「アビイ・ロード」で撮影された。
アビイ・ロードの横断歩道を歩くメンバー4人の写真は、もうおなじみだろう。アルバムジャケット撮影から41年後の2010年12月、イギリス政府はこの横断歩道を文化的・歴史的遺産に指定している。
国道169号線の横断歩道も、いつか聖地となるのだろうか。