東京MXへの「行政指導」はありなのか 「ニュース女子」めぐる高市総務相と民進議員の応酬

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   東京MXが放送したテレビ番組「ニュース女子」の問題をめぐり、高市早苗総務相と民進党の本村賢太郎衆院議員が2017年2月20日午前の衆院予算委員会で、放送局への行政指導のあり方について応酬する場面があった。

   MXや放送倫理・番組向上機構(BPO)からの報告を「お待ちしている」とする高市氏に対して、本村氏は過去の行政指導を引き合いに「政権寄りの番組には、何か守るというようなイメージを与えかねない」と指摘。高市氏も「質問は『自民党に対して有利な放送をしたところに行政指導を』と聞こえてしまうが、それはない」と応戦した。

  • TOKYO MXに行政指導はあるのか(写真はTOKYO MXのウェブサイトから)
    TOKYO MXに行政指導はあるのか(写真はTOKYO MXのウェブサイトから)
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NHK「クロ現」には「厳重注意」

   質疑冒頭、本村氏が

「番組は(政治的中立などを求めている)放送法4条に抵触するか」

と質したのに対して、高市氏は、MXから番組制作過程を検証中だという報告を受けているとして、

「まだ報告をお待ちしている状況」

とした。

   高市氏は2015年、NHK「クローズアップ現代」の「出家詐欺」をめぐる報道で「やらせ」があったされる問題で、NHKを厳重注意している。本村氏は、「ニュース女子」の

「反対派が救急車を止めて現場に急行できない事態が続いた」
「反対派が日当をもらっている」

といった表現に言及しながら、

「ずいぶん報道が偽りも多いことなどが社会問題になっている。何らかの対応を検討するつもりはあるのか」

と対応を求めた。高市氏は、「クロ現」問題は長い時間をかけて報告を受けて協議をしたが、

「『だれがいつまでに何をするのか』という具体的な改善策が十分ではなかった」

ために行政指導に至ったと説明。「ニュース女子」についてはMX側の検証を待つと繰り返した。

「政権寄りの番組には、何か『守る』というようなイメージ」

   こういった答弁に対して、本村氏は「二重基準」を主張した。

「『クローズアップ現代』をはじめ、当時、テレ朝やTBSなどでも、政権に厳しい放送に対しては厳しい姿勢で臨んでいるにもかかわらず、今回のように、ヘリ建設を進める政府の方向に、同じ方向である政権寄りの番組には、何か『守る』というようなイメージを与えかねないような感じがしており、これは偏向した二重基準ではないかと思うが、いかがか」
 

   これに対して、高市氏は以下のように反論し、恣意的な運用を否定した。

「私が総務大臣に就任する以前のことだが、自民党が与党であった時期に、自民党の選挙に有利になる報道をした放送局に対しても行政指導がなされている」
「今の委員のご質問でしたら『MXテレビには、じゃあ行政指導しなさい』『また自民党に対して何か有利な放送をしたところに行政指導を』『自民党に対して有利な放送をしないところに対して行政指導をしないのか』というように聞こえてしまうが、それはない。法律に基づいて、しっかりと基準を決めてやらせていただいている」
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