「遊戯王」デュエリストが悲鳴 ゲームルール変更情報で「カード買い取り」停止

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   トレーディングカードゲーム(TCG)「遊戯王」のカードの値段がニクソンショックの時のNY証券取引所のように「大暴落中!」とネットで話題になっている。「遊戯王」のカードはかねて「株式」に例えられ、その値上がりに注目されていたからだ。

   「大暴落」の理由はメーカーのコナミがゲームのルールを抜本的に変更し、それに合わせたカードを発売する、という情報がネット上に流れたためで、数万円から10万円以上で取引されていたカードがゲームで使用できなくなる可能性もあるからだ。

  • 人気カードもプレミアム消滅?(写真は遊戯王カード「幽鬼うさぎ」アマゾンより)
    人気カードもプレミアム消滅?(写真は遊戯王カード「幽鬼うさぎ」アマゾンより)
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1枚で10万円以上の価値が付くカードもあった

   TCG「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」は週刊少年ジャンプに連載されていた「遊☆戯☆王」のメディアミックスの一つとして1999年2月から発売され、2011年3月末には、全世界で251億枚以上を販売し、11年と13年に世界で一番の販売枚数だとしてギネス認定された。ゲームでは勝負のことを「デュエル」といい、「遊戯王」のゲームをする人たちはデュエリストと呼び合っている。

   世界的にTCGのレアカードはプレミア価格が付くが、「遊戯王」のカードは「株式」に例えられるほどだった。通常カードは、1パック4枚入りで143円(税抜)、55枚入り350円(同)など、様々な価格帯で売られているが、その後、価格はゲームショップで1枚数千円になったりもする。どのカードの値段が上がるのか予測して購入する人もいるため「株式」と言われるわけだ。

   どうして値上がりするのかといえば、全国のゲームショップで行われている試合や、全国レベルでの大会で勝つために、強いレアなカードが必要になるため。同じような能力があるカードでも、絵柄の人気で店の販売価格に大幅な差ができ、プレミア価格になるものがある。また、イベント参加者だけに配られるカードや、大会優勝者だけが受け取れるカードがあり、コレクションとして持っておきたいという人もいる。そうしたカードには10万円以上の値が付いているものもある。

   そうした中で2017年2月17日、ネットのカード売買サイトや全国のカード販売店が一斉に「遊戯王の買い取りを休止します」という告知を出す事になった。それまで4000円で販売されていたカードの買い取り価格が2円、という表示を出すサイトも出た。ある店舗はツイッターで、

「お店辞めますかーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

などと悲痛な叫びを上げた。

カード価格の査定ができない状態

   この日、何が起こったかというと、TCG「遊戯王」を扱っている複数のネットサイトが、コナミがゲームのルールを抜本的に改定し、それに合わせた新カードを発売する、という記事を書いたからだ。コナミの正式発表は17年2月21日とされているが、J-CASTニュースがコナミに20日に取材したところ、「すべては明日、明らかにします」との回答だった。

   しかし、ネット上では、これまで使っていたレアカードが使えなくなるのではないか、といった心配も出ていて、

「カード資産が紙になるのはなあ」
「度々の規制を乗り越えてきたけど、今度ばかりはさすがにダメださよならぼくのジャンド」
「もういいわ引退するわ」

などといった書き込みがネット掲示板に出ている。

   カードを売買しているエンタテインメントショップ「WonderGOO」を全国展開しているワンダーコーポレーションにJ-CASTニュースが20日、話を聞いたところ、カードの買い取りを停止したのはネット上で、コナミがルール改定をするとの情報が流れ、査定ができない状況になったからだと打ち明けた。

「トレカの性質上、大きく値が上がるカード、逆にかなり下がる可能性のあるカードが出て来ると思われます。ただし、まだ公式から正式な発表はされておりませんので、それを待ってからの買い取り再開になります」

と同社広報は話した。

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