「トランプ氏は重大な精神的な不安定」 米紙への精神科医の投書が波紋

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「すこぶる自己愛強いが、人格障害かどうかは疑問」

   この問題を取り上げた英国の公共放送BBCによると、「トランプ氏の辞任を求める請願に署名した専門家はすでに2万3000人に達する」という。

   やはりBBCによると、こうした専門家の一部はトランプ氏が「自己愛性パーソナリティ(人格)障害」ではないかと疑っている。

   アメリカ精神医学会の定義によると、自己愛性パーソナリティ障害を含む境界性パーソナリティ障害の診断基準は「現実に、または想像の中で見捨てられることを避けようとする気も狂わんばかりの努力。顕著な気分反応性による感情不安定性。慢性的な空虚感。不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難」など9項目からなり、5項目以上があてはまると相当するという。

   しかし、翌14日付けのニューヨーク・タイムズ投書欄で、この分野の専門家で、診断マニュアルを書いたデューク大名誉教授のアレン・フランシス博士は

「大多数のアマチュア臨床家はトランプ氏に自己愛性パーソナリティ障害というレッテルを貼りたがる。彼の自己愛の強さは世界的といっていいかもしれないが、それは彼が精神的に病んでいることを意味しない。この診断の前提条件となる精神的な苦痛や障害を感じていないからだ」

と反論している。

   精神医学の世界ではアメリカが一貫してこの分野をリードしてきた。トランプ氏はアメリカの医学界にも、激しい分断と論争を引き起こしているようだ。

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