就任1カ月のトランプ米大統領は、連日の過激な行動や発言で、世界に混乱の種を振りまいているが、米紙ニューヨーク・タイムズに載った精神科医の連名の投書がアメリカ国内で新たな物議をかもしている。
「大統領職を安全に務めることは不可能だと信じる」
投書はアメリカ精神医学会(APA)に所属する医師など専門家35人の連名で、2017年2月13日付けの紙面に掲載された。
投書は「精神保健の専門家はトランプ氏に警告する」という見出しで、
「トランプ氏の一連の発言や行動は、異なる意見を受容する能力に欠けることを示している、彼は異見に怒りの行動をとる。彼の言動は他者への共感能力に著しく欠けることを示している。こうした人物は自分の精神状況に合わせて現実を歪め、事実や事実を伝えようとする人物(ジャーナリストや科学者)を攻撃する」
と指摘。そのうえで、
「トランプ大統領の言動が示す重大な精神的不安定さから、われわれは彼が大統領職を安全に務めることは不可能だと信じる」
と自発的な辞任を求めている。