清水富美加めぐる情報発信「布教ではない」 幸福の科学に「意図」を聞く

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   女優・清水富美加さん(22)の幸福の科学への「出家」をめぐる一連の騒動について、教団側は、「出家」が発覚した2017年2月12日以降、積極的に大量の情報を発信し、メディアに話題を提供し続けている。

   騒動の発覚から1週間足らずで、関連する幸福の科学出版が、清水さんのインタビュー本に続き、元所属事務所レプロエンタテインメント社長の「霊言本」を出版するなど、教団関連情報はテレビやネットでも拡散され続けており、これは幸福の科学の布教活動の一環なのではないか、という指摘も出てきている。幸福の科学に情報発信の意図を聞いた。

  • 17日発売された『全部、言っちゃうね。』
    17日発売された『全部、言っちゃうね。』
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ネットの検索件数は100倍に急増

   17日、清水さんが「千眼美子」名義で刊行した『全部、言っちゃうね。』に続き、18日にはレプロの本間憲社長の「守護霊インタビュー」が書籍化され、教団系の書店などで先行発売された。教団系メディア「ザ・リバティー」ウェブ版によれば、本間社長の「守護霊」は、「(仕事を)断ったら干す」など、過激な発言を連発したという。

   スポーツ紙の報道で「出家」が明るみに出たのが12日、そこからわずか1週間足らずでのスピード出版。そんなことが可能なのか――という疑問に答えるように、18日には教団の公式ウェブサイトに、『全部、言っちゃうね。』の「発刊秘話」が掲載され、過去の「霊言本」で培ったスピード出版の背景を紹介するなかで、

「『音声データ』を入手した時点から、『製本された書籍』として刷り上がるまでの時間を、1日~2日程度に短縮させています」

と、教団としては通常ペースの出版であることを強調している。

   この記事も含め、ウェブ上でも、教団は積極的な情報発信を続けている。公式サイトには、騒動勃発後、「幸福の科学の『出家』とは?」「霊言とは何ですか?」といった教団の「基礎知識」に関する記事が相次いで掲載された。「Googleトレンド」によれば、「幸福の科学」というワードの検索件数は直前の100倍以上に達している。

能年玲奈さんの「霊言」も収録

   さらに16日には、「のん」名義で活動する女優の能年玲奈さん(23)の「霊言」が、会員限定で公開された。能年さんといえば、清水さんと同じく、所属していたレプロを退社し、話題になったタレントだ(書籍化の予定を教団に尋ねたが、回答は「お答えしておりません」)。

   マシンガンのように提供される情報に、スポーツ紙やテレビなどは「取り上げざるを得ない」状況になっている。騒動からちょうど1週間が経った日曜日の19日には、各テレビ局のワイドショー番組が、いずれも金正男氏暗殺と並ぶトップ級の扱いでオンエアしている。結果として、幸福の科学が大きな注目を浴びる機会となっていることは間違いない。

   こうした幸福の科学側の大量の情報発信については、2月14日放送の「とくだね!」で、キャスターの小倉智昭さんが、「出家」後は幸福の科学の映画に出演する予定などを取り上げ、「(清水さんの活動は)布教活動の一環だと思う」と指摘している。

   J-CASTニュースは19日、幸福の科学広報部に、清水さんの「出家」をめぐる一件を、教団の「布教」機会と位置付けているのですか、と質問したところ、「『布教』の機会として位置付けているということはございません」という回答が返ってきた。

   さらに、清水さんの書籍の刊行の意図について聞くと、清水さんが「それ(※最初に発表した直筆FAX)だけでは語れない本当のことを多くの方々に知ってもらいたいという気持ち」から行ったものだとしており、あくまで布教とは関係ないとの立場を繰り返した。

   今回の件を受けて、入会希望者が増えるなどの影響は出ているのだろうか。J-CASTニュースの取材に対し、幸福の科学の広報担当者は「お答えしておりません」とのみ応じた。一方で、清水さんの書籍に対する会員からの反響をあわせて尋ねたところ

「『神のために生きるという直筆メッセージに感動した』、『カッコいい』、『信仰者の鑑だ』など、同世代の若い信者を中心に、応援・声援が多数よせられています」

ということだった。

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