【この差って何ですか?】(TBS系)2017年2月14日放送
「静電気で『バチッとなる時』と『ならない時』の差」
満員電車に揺られ、最寄り駅で下りて自宅までの道のりを歩く。早く部屋で暖まりたい、そう思いながらドアノブを触ったら、指先にバチッ――。静電気が発生しやすい冬、こんな経験をしている人も少なくないだろう。
地味に痛くて嫌だが、なぜ「バチッ」は起こるのか。避ける方法はないのか。番組で、静電気について研究している蒲池正之助氏が解説した。
地面に静電気を逃がせるのは
バチッとなる時とならない時の差は、ズバリ「履いている靴の差」だ。
人間の体には、服の着脱や擦れで常に静電気が起き、体に溜まっている。通常は足を通って地面に逃げるが、電気を通さない靴を履いていると静電気が溜まったままになり、金属などを触った時にバチッとなる。
どの靴がバチッとなりやすいのか、お笑いコンビのフォーリンラブが検証した。
着ている服を擦って1万ボルト以上の静電気を体に溜め、5種類の靴を履いて金属製のドアノブを触った。
その結果、スニーカー、ムートンブーツ、4000円ほどのビジネスシューズではバチッとなり、ハイヒール、高級革靴ではならなかった。
違いは靴底にある。革や木といった電気を通す天然素材でできているものは、地面に静電気を逃がせるが、ゴムや合成樹脂などの人工素材では静電気が逃げないため、バチッとなってしまうのだ。
と言っても、ドアノブを触る前に靴を履き替えるわけにはいかない。「バチッ」を防ぐには、外にいる時は木製のドアやコンクリートを、室内なら壁など金属以外のものに触ると放電できる。
ちなみにセルフのガソリンスタンドの給油機には静電気除去シートが付いているが、これを触らないと、気化したガソリンが静電気で引火するおそれがあるので、必ず触るようにしよう。