警察が5歳児を補導 何をしでかしたのか

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   ポケットバイクで公道を走ったのは危険だとして、5歳の男児を山梨県警が補導していたことが報じられた。ネット上では、「親が悪い」「可哀想過ぎ」などと疑問の声も出ている。

   「息子をレーサーにしたくて乗せていた」。山梨日日新聞が2017年2月14日に報じたところでは、男児の父親はこんな説明をしていると捜査関係者が取材に明かしたという。

  • こんな子の補導は可哀想なのか
    こんな子の補導は可哀想なのか
  • こんな子の補導は可哀想なのか

山梨県内の公道でポケットバイクを運転

   同新聞記事によると、男児は16年9月、山梨県内の公道でポケットバイクを運転していたとして県警に補導された。ポケバイは、道路運送車両法の基準を満たしていないことから、公道を走ることはできない。男児の走行を目撃した住民から通報があり、警察官が一緒にいた父親に事情を聴くなどした。県警では、父親には口頭で指導した。

   父親がバイク好きで、人けのない場所を選んで男児に練習させていたという。捜査関係者によると、男児は、ポケバイに乗り慣れている様子だった。しかし、今後は公道で運転させないようにすると反省の態度を示したという。

   少年犯罪の対象とされるのは14歳以上からで、未就学児が補導されるケースは、警察庁の統計を見ても、全国で年に10件前後と極めてまれだ。

   共同通信も14日に男児補導の記事(電子版)を配信すると、ネット掲示板などでは、県警の対応について疑問や批判が出た。

   「100%親の責任」「サーキットで走れ」といった声が上がり、県警が補導したことについては、「可哀想過ぎんだろ」「注意で済ませよ」「子どもに前科もどきがつくのはおかしくね?」などと意見が書き込まれている。

   山梨県警の少年・女性安全対策課では16日、J-CASTニュースの取材に対し、男児を補導したことを次のように説明する。

「注意と同じで、児相に通告もしない」

「補導は、注意と同じと考えています。指導についてもそうです。何歳から補導かについては、3歳以下ではバイクに乗るのも難しいと思います。確かに、補導歴は残りますが、犯罪経歴として照会されるわけではなく、就職などの社会生活に支障はありません」

   報道では、男児は道交法違反(無免許運転)だとされたが、その点は違っているとする。「法律に基づくものではなく、道路に交通の危険性を生じさせるということです。深夜はいかいや暴走族との交遊のような不良行為を補導するのと同じことになります」と言う。法律に触れたわけではないので、児童相談所への通告などもしないとしている。

   ポケバイの業界関係者によると、3歳ではハンドルに手が届かず、4、5歳になって運転できるという。スピードは、40キロ弱しか出ないが、チューニングすれば、最高100キロで走れる。5歳でもレースに出ている子供はいるそうだ。

「粗悪な中国製ばかりが市場に出回って、やる人が少なくなっています。その結果、練習する場所もなくなっており、かわいそうな面があると思います。小さいバイクですので、子供が転んでも叩きつけられず、ヘルメットしていればケガをしません。運転感覚を体で覚え、2輪車の世界チャンピオンになった人が何人もいます。スポーツと考える人がもっと増えてくれればと思っています」
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