湖池屋のポテトチップス新CMが注目を集めている。商品の売れ行きも好調で、販売計画を大幅に上回る勢いだという。
CMでは、制服姿の女の子が「イモわぁぁぁーーー!」などと歌っている。ツイッターやネット掲示板には、「CMのコかっこいいね。歌手かしら?」と関心を寄せる人がいる一方、「うるさい!」と批判する声も出ている。
「脅威の歌声」に惚れ出演を依頼
出演しているのはアマチュア歌手の鈴木瑛美子さん(17)。2015年にゴスペル甲子園のボーカル部門で優勝し、16年にテレビの音楽番組にアマチュアとして出演した際には歌が上手すぎるし、メチャクチャカワイイとネット上で大騒ぎになったこともある。
CMが流れたのは17年2月11日から。迫力があり広い音域の歌声に驚いた人は少なくないようで、ネット上でもすぐに話題となった。そのインパクトのせいか、称賛の声も出る一方、批判する人も相次いだ。
称賛派としては、
「小池屋CMの女子高生がパワフルで惹かれる」
「CMのコかっこいいね? あの人は歌手かしら?」
「JKの歌声...ものすごくジワジワキテる」
といった意見が並ぶ。一方、批判派からは
「ガキ女が喧嘩腰に歌ってるCM。あのCMが始まってから不快」
「あのリミット振り切ったJK歌手?は何なんだよ。脳がやられたわ」
「やだなぁ。うるさいし、アップキツイし」
と厳しい声が出ている。
また、テレビ出演の経験があるからか、既に鈴木さんのことを知っていて、CMの出来栄えはともかく、その歌う姿を再び見る事が出来て嬉しい、といった反応もある。
湖池屋のプレスリリースによれば、このCMのキーワードは「IMO100」で、「KOIKEYA PRIDE POTATO(コイケヤプライドポテト)」は、日本産のじゃがいもを100%使用し、素材も製法も一切の妥協なくプライドをかけて理想のおいしさを追求したポテトチップスだということを表現したのだという。鈴木さん本人は、
「一度のカラオケ番組の出演から、CMが決まるなんて考えもしていなかった」
と語っていて、会社としては、その脅威の歌声に惚れ出演を依頼し、真っ向勝負・100%本気で歌い上げる魂の歌声で商品を表現してもらった、と書いている。
湖池屋は「CMの音量を下げることを検討中」
鈴木さんが知られるきっかけになったのは、16年9月30日に放送されたテレビ朝日系「関ジャニ∞のTheモーツァルト 音楽王NO.1決定戦」だ。予選を勝ち抜き「最強アマチュア女王」として本選に出場。準決勝に進み同番組で連覇中のミュージカル女優、新津聖子さんに敗れたが、「歌がうますぎる」「可愛すぎる」とネット上で大騒ぎになり、早くプロになってほしいといった要望も出た。ダンサーのパパイヤ鈴木さんの娘さんだという噂もあったが、それは間違いだった。
そんな鈴木さんのCMの商品「コイケヤプライドポテト」がバカ売れしている。湖池屋は17年2月14日、「秘伝濃厚のり塩」「松茸香る極みだし塩」「魅惑の炙り和牛」の3種類のうち、「魅惑の炙り和牛」が当初の販売計画を大幅に上回り十分な供給量を確保できないとし、販売の一時休止を発表した。ここまで売れたのは1984年9月発売の「カラムーチョ」以来だという。
今回、J-CASTニュースが2月16日に湖池屋へ取材したところ、「コイケヤプライドポテト」がバカ売れしているのは、理想の味を追求した成果だとする一方で、
「なにかとCMが話題になり、様々なところで取り上げられていますので、それが追い風になっていると思われます」
と同社広報は説明した。CMに関しては、インパクト抜群で鈴木さんの歌声を称賛する声が届けられている、としたうえで、
「うるさい、という反応が出ていることも把握しております」
と明かした。その対策としては、CMの音量を下げることを検討しているという。