女優・清水富美加さん(22)の「出家騒動」をきっかけに、宗教団体「幸福の科学」の大川隆法総裁が手がける「守護霊インタビュー本」をめぐる「ある誤解」が、インターネットユーザーの一部に広がっている。
それは、大川氏の守護霊インタビュー本に登場している芸能人は、イコール「幸福の科学の信者である」という勘違いだ。清水さんの出家が発表された2017年2月12日以降、こうした誤解の声はツイッターに数多く上がっている。
トランプ大統領の「守護霊インタビュー」本も
幸福の科学は、大川氏が各界の著名人の「守護霊」を降臨させ、その「霊」にインタビューした内容をまとめた「霊言本」を数多く出版している。故人だけでなく、現在活躍中の人も多く登場する。
そのインタビュー対象は幅広い。例えば芸能界では、元SMAPの木村拓哉さんや女優の綾瀬はるかさん。そのほか、安倍晋三首相や小池百合子・東京都知事ら現役の政治家や、イエス・キリストやガンジーといった歴史上の人物、と幅広い分野の著名人が守護霊を呼び出されている。
これまでに出版された霊言本は500冊以上。ここ最近の刊行リストを見ると、アメリカのドナルド・トランプ大統領や、「恋ダンス」で大ブレークした星野源さんの名前も出てくる。過去には、天皇陛下や皇太子殿下の守護霊インタビューと称する本まで出版されている。
霊言本で取り上げられる対象は、いわば「今、話題の人物」といった風情もあり、信者かどうかは関係なく選ばれているようだ。
実際、2013年にフリーアナウンサーの膳場貴子さんの霊言本が出版された際には、膳場さんが出演していた「NEWS 23」(TBS系)の公式サイトに、
「当番組ならびに当番組の膳場貴子キャスターとは一切関係ありません。膳場貴子キャスターの肖像を使用することも許諾しておりませんし、内容的にも全く関知しておりません」
といった注意文が掲載された。
また、2016年に漫画家の故手塚治虫さんの霊言本が出たことを受け、娘の手塚るみ子さんはツイッターで「手塚はこんな言いぶりするわけないのオンパレード」だと指摘。続けて、「壮大なギャグかと思った」と呆れたように綴っていた。