消費者庁が保護者向けに発信している「子ども安全メールfrom消費者庁」は2017年1月26日、子どもが風呂で溺れる事故に気をつけるよう注意喚起した。
髪を洗う時など、親がほんの少し目を離したすきに溺れて重大な結果になる事故の情報が医療機関から相次いでいるからだ。
親が髪を洗っている最中に浴槽で倒れていた
消費者庁によると、最近、次のようなケースが医療機関から報告された。
「親が洗髪のため、1分ほど目を離した時に、2歳の子どもがお湯を50センチくらい入れた浴槽でうつ伏せになり溺れた。親がすぐに人工呼吸等の処置を行い、救急要請した」
「兄2人と入浴していた3歳の子どもが急に沈み、その後あお向けで浮いた。子ども3人だけでの入浴だったため、親を呼んで浴槽から引き上げたが、顔面蒼白(そうはく)となり救急要請した」
「親と入浴中、1歳の子どもが浴槽の中で座って遊んでいた。水深は27センチ。親が髪を洗い、2分後に浴槽を見ると、子どもが仰向けに横たわっていた。すぐ引き上げたが、目は閉じ、呼び掛けに応じず、手足は脱力していた」
「親と2歳の子どもが一緒に入浴中、深さ20センチほどの浴槽に子どもを立たせていた。少し目を離したすきに、倒れてうつ伏せになっていた。すぐに引き上げたが、その後、少しぼーっとした状態でけいれんがあった」
1~4歳児の家庭における不慮の事故死の約3割は風呂場で起きており、子どもはわずか数センチの水深でも溺れる危険性がある。消費者庁では、浅いと思って安心しないで、子どもから目を離さず、親が洗髪中は子どもを浴槽に入れないようにしようと呼びかけている。