香里奈「嫌われる勇気」に放映中止要求 本家・アドラー心理学会の抗議理由

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   女優の香里奈さん(32)主演のフジテレビ系ドラマ「嫌われる勇気」が、日本アドラー心理学会からその内容に抗議を受け、ネット上で波紋を呼んでいる。フジテレビは、J-CASTニュースの取材に対し、放送中止は予定してないと回答した。

   アドラーは、フロイトやユングと並び称される心理学の大家だ。日本では、哲学者の岸見一郎氏らがそのアドラー心理学を解説したドラマと同名の著書が、シリーズ累計で計180万部を突破するベストセラーになっている。

  • 香里奈さんも困惑している?(2011年10月撮影)
    香里奈さんも困惑している?(2011年10月撮影)
  • 香里奈さんも困惑している?(2011年10月撮影)

同名著書は累計180万部のベストセラー

   フジのドラマは、アドラー心理学と刑事ドラマを組み合わせたという異色のもので、2017年1月12日から毎週木曜日の夜に放送されている。岸見氏らの著書を原案にして、香里奈さん扮する警視庁の刑事がアドラーの説く「嫌われる勇気」を持って難事件に挑むというストーリーだ。視聴率は、6~8%台で推移している。

   ところが、第5話の翌日となる2月10日になって、アドラーの研究と啓発をしている日本アドラー心理学会が、ホームページ上で中井亜由美会長名によるドラマへの抗議文をアップした。

   そこでは、ドラマの内容は、「アドラー心理学における一般的な理解とはかなり異なっている」と指摘した。例えば、ドラマで主人公は、アドラーとして「私はただ、感じたことを口にしているだけ」の人物として描かれているが、それはアドラーの言う「相互理解のための努力」を放棄しているとしている。

   学会では、ドラマにも関わっている岸見氏に事情を聴いたうえで、学会の指導的立場にいる人と相談したところ、「アドラー心理学とは言えません」とコメントされたため、抗議することになったという。抗議文は、ドラマについて「アドラー心理学の啓発・普及に対して大きな妨げになる」として、フジに対し、放映の中止か、脚本の大幅な見直しを求めている。

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