台所の消毒、手洗い、食材の冷凍保存や加熱を
では、手作り焼き菓子の包みの中に、乾燥剤や脱酸素剤などの鮮度保持剤を同梱させるのはどうだろうか。乾燥状態や無酸素状態が維持され、より安全なようにも思える。
鮮度保持剤メーカーの鳥繁産業(本社・大分県)に取材すると、
「鮮度保持剤は、お菓子の鮮度や風味に影響を与えるカビなどの繁殖を防ぐもので、食中毒の原因菌には効果がありません。食中毒予防の観点であれば、台所の除菌や殺菌を徹底する方が効果的ではないでしょうか」
と、やはり身の回りの衛生管理が重要だと答えた。
内閣府食品安全委員会のウェブサイトで確認できる「食中毒のリスクについて」では、科学的根拠のある食中毒リスクの低減が期待できる行為として「手や食材は洗う」「材料は低温(冷蔵、冷凍)保存する」「卵や牛乳などたんぱく質が豊富なものは必ず加熱する」「加熱後の保存状態も注意する」の4点が挙げられている。