道端アンジェリカも毎朝のサラダに
このため、キヌアをダイエット食品に愛用するセレブが多く、2016年4月12日放送のNHK「あさイチ」では、モデルの道端アンジェリカさんが毎朝食べている「キヌアサラダ」が紹介された。
2017年2月9日付AFP通信によると、研究を発表したのはサウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学のチーム。AFPの取材に対し、チームリーダーのマーク・テスター教授はこう語っている。
「キヌアはやせた土地や塩分の強い土壌でも育つ、けた外れの回復力を持っています。しかし、小麦、コメ、トウモロコシなどの年間消費量がそれぞれ数億トンなのに比べ、10万トン足らずです。キヌアが抱える問題の1つは、野鳥や害虫に対する防御機能として毒性と苦味があるサポニンという成分を持っていること。サポニンを取り除くためには大きな労働力と大量の水が必要です。コストがかかるため大規模生産にいたっておりません」
もう1つの問題点は、キヌアが小さい穂と長い茎を持つため、強風や豪雨で倒れやすいことだ。こうした欠点をゲノム解読によって得た遺伝情報を元に品種改良をすれば、甘くて風雨に強いキヌアを作ることができる。
テスター教授はロイター通信の取材に対し、「キヌアの増産が、とどまることを知らない人口増加のなか、食糧を安定的に供給することに貢献するでしょう」と語った。