「教育困難校に勤務してるけど、もう無理」――。こんなブログ記事がネットに投稿され、話題を呼んでいる。
ブログ主は自身について、いわゆる「教育困難校」に勤務する教師だとしている。内容から女性とみられる。「ババアとかブスとか、死ねとか言われまくって」と、仕事の苦労を切々と綴っている。ブログ内容は広く拡散され、共感の声が相次いでいる。
「ちょっと強く言ったら、教育委員会に言うぞとか...」
ブログ記事は17年2月7日、「はてな匿名ダイアリー」に投稿された。タイトルは「教育困難校に勤務してるけど、もう無理」。
「毎日、授業にもならなくて、毎日、ババアとかブスとか、死ねとか言われまくって、ちょっと強く言ったら、教育委員会に言うぞとか、体罰だとか騒がれて、でもそれが教員の仕事でしょ、って言われて、そういう子に情熱を傾けるのが教員でしょ、それがやりたくて教員になったんでしょ、って」
「公務員の給与プラスアルファで、朝7時から夜9時まで、昼休みなんて、パンを体内に詰め込む5分くらいで、クレームにうまく対応しながら、全く学校に行かない日なんて月に2、3日でも、休みの日だって狭い生活圏で、あの人は先生だって周囲に見られながら生活して」
と生徒とのコミュニケーションの難しさ、仕事の辛さをぶちまける。
さらに、
「こんな目に遭うことまで想定して、教員になる奴なんていねーよバーーーカ!!」
と吐き捨て、
「高校は、社会に出てから少しでも苦労しないように色々経験するところで、好きにやりたいなら、社会に出たらいい。そう思ってしまうのは、教員失格なんだろうか」
と読者に問いかけた。最後には、次年度で退職するつもりだと報告している。やり場のない不満、鬱憤が文章からにじみ出ている。
タイトルのインパクトもあり、ブログは投稿後すぐに拡散。
「逃げ出さずに良く頑張ってるよ 」
「かつての私がここにもいる」
「デキる人ほど貧乏くじ回ってくるよね」
と労り、共感の声が集まった。
生徒が「お前も鬱でやめさせたろか」
いわゆる「教育困難校」とは、いじめ、不登校、学業不振、貧困、家庭崩壊などさまざまな困難を抱えた生徒が多く集まる学校で、特に高校を指すケースが多い。
今回のブログに限らず以前から、教育困難校の教師らはネットで愚痴をこぼしていた。たとえば、掲示板サイト「2ちゃんねる」の「教育・先生板」には、「困難校勤務教師の本音」と呼ばれるスレッドがある。2月9日時点で「パート25」と、かなり「住人」が多い。
そこでは、教師と思われる「住人」が悲惨な実体験を明かしている。最初の授業で、女子生徒から「前の教師も鬱で学校辞めさせた。お前も鬱でやめさせたろか」と言われた、という例や、複数の生徒が、授業中に教室内を徘徊したり、トイレに何度も立ったりするという嘆き節などが書き込まれている。