オスがメスのウソに気づくかどうかが生命線
今回の結果について小泉准教授は、J-CASTヘルスケアの取材に対しこう語っている。
「これだけ乱婚性の高い魚が、オスとメスが入り乱れて交配している最中に、しっかりオスを見極めていることは驚異的です。オスは産卵のために石を運んで巣作りをしますが、その巣作りの貢献度や体の大きさなどを基準に評価していると思われます」
ところで、交配の最中にメスに「ウソの演技」をされたオスは、それを知らずに射精してしまうのだろうか。だとすると、あまりにも気の毒だが、小泉准教授はこう語っている。
「その質問は非常に面白い視点です。精子は見えづらいので毎回放出しているどうかは確認できませんでしたが、『ウソの交配』でも放出している例が普通にみられます。オスがメスのウソに気づくかどうかが、オスにとって、子どもを残す大事なポイントになると思います」