便秘解消「塩水洗浄」は危険 紹介記事は次々に削除

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   塩水を飲んで便秘を解消する「塩水洗浄」(ソルト・ウォーター・バッシング)。簡単なダイエット法で効果抜群だと2年ほど前から注目を集め、実践する人が増えていたが、そのやり方の説明、体験記といったネット上の記事が2017年2月上旬から次々に削除されている。

   「検証が必要」というのが理由だ。実は、「塩水洗浄」が危険で、命にもかかわるケースもあることが指摘されるようになり、昨年の医療サイト「WELQ」の閉鎖もあって、多くのネットメディアが削除しているようだ。

  • 飲んだ塩分の殆どは体内に吸収される(写真はイメージ)
    飲んだ塩分の殆どは体内に吸収される(写真はイメージ)
  • 飲んだ塩分の殆どは体内に吸収される(写真はイメージ)

嘔吐や内臓出血の危険も

   「塩水洗浄」は、3年ほど前に、海外セレブの間で人気の高い「レモネードダイエット」で、歌手のビヨンセさんが10日でキロの減量に成功、アンジェリーナ・ジョリーさんもお気に入り、などと紹介されたことをきっかけに広まったとみられている。

   これは断食の一種で、「塩水洗浄」という腸内洗浄からスタートする。ミネラルウオーター1リットルに天然塩を小さじ2杯加え、血液と同じ濃度にした塩水を飲む。飲んでから約1時間後に水のような便が出てきて、これを毎朝続ける。そして、その他に特殊なレモネードドリンクや、お粥などを摂取しダイエットするというものだが、なぜか日本では「塩水洗浄」だけが主流となったようだ。

   しかし、「『ニセ医学』に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!」の著者のNATROMさんは16年9月20日付けのブログに、「『ソルトウォーターバッシング(塩水洗浄)』は危険です」という記事を掲載した。脂肪が燃えるわけではないためダイエット効果は乏しいし、1リットルの水を20分で(サイトによっては『10分以内』で)飲み干すことが推奨されているけれども、嘔吐の原因になり食道が傷つき出血する場合もある。水と食塩は体内に吸収されるし、腎臓や心臓にも負担がかかる、とした。

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