「最近きれいになった」と評判の女子レスリング・吉田沙保里さん(34)が、「美容鍼灸(しんきゅう)」を受けてきたとツイッターで報告した。フォロワーからは「女子力上がること間違い無し」といった声とともに、顔に鍼(はり)が刺さった写真を見て「痛そう」との感想も届いている。
美容鍼灸とは何か。鍼灸師に取材すると、ツボと筋肉を鍼で刺激し、むくみや老廃物の除去といった効果をもたらすという。「刺す瞬間だけチクリと痛みがある」ものの、見た目ほどではなさそうだ。そして、さらに女子力も磨かれて......。
まぶたに刺しながら目は開いている
吉田さんは2017年2月7日、ツイッターに「美容針エステに行ってきましたぁー」と投稿した。仰向けの状態で鍼が刺された顔写真も公開しており、鍼は髪の生え際、耳の裏、頬、こめかみのほか、両まぶたにも刺さっている。それでも目はしっかりと開いている。
吉田さんは「顔に針とか怖かったけど、全然痛くなくて終わった後はかなりスッキリ気持ちよかったです」とツイートしているが、ツイッター上では「痛そう」「怖そうだ」との反応があった。
東京と横浜で美容鍼灸と鍼灸治療を行う「グラン治療院」に、J-CASTヘルスケアが取材した。鍼灸師の川崎真澄さんは「治療院によりますが、刺さる瞬間にチクリとだけ痛みがあります。ただ、刺さっている間はそれほど気にならないかと思います。目も開けます」と話した。
同院の鍼灸師・井上結貴さんによると、美容鍼灸は鍼灸治療を美容に応用させたもので、ツボや筋肉に鍼を刺して血流を促進し、むくみや老廃物を除去する。鍼でわずかな傷をつけることで治癒力が引き出され、肌質の改善や、たるみのリフトアップ、眼精疲労の改善も見込めるという。
施術できるのは国家資格の鍼灸師(はり師・きゅう師)を取得した人だけだ。同院では顔だけでなく首や肩にも鍼を刺し、「60分の施術1回分で100本ほど使います」(井上さん)。
薬品を使わず、鍼だけで施術
井上さんによると、美容鍼灸の特徴は「薬品を使わずに鍼だけで施術するので、副作用が出ない」点だ。鍼を刺した結果「内出血する人もおり、その場合一時的にあざができたような見た目になります。ただ、内出血自体は体に害を及ぼすものではなく、自然と消えて跡も残りません」という。
施術を受けに訪れるのは「30~40代が多いが、最近は10~20代も増えてきた」と川崎さん。ここ数年、美容鍼灸をテレビや雑誌が扱ったり、芸能人が写真つきでSNSやブログに投稿したりするケースが増え、「これまで『鍼灸』に持たれていた『熱い、痛い、怖い』といったイメージが和らぎ、関心を寄せやすくなったのではないか」と話した。
吉田さんはツイッターで、元体操選手の田中理恵さん(29)の紹介で受けたと明かしていた。田中さんのブログを見ると16年12月15日以降3週間に1度ほどのペースで、鍼の刺さった写真とともに、美容鍼灸を受けたとの投稿が見つかる。芸能界では、モデルの菜々緒さん(28)が、15年12月11日、インスタグラムに「美容鍼と全身を鍼灸治療。美容鍼は刺さってるのかわからないくらい痛くないですよ」と写真付きで投稿していた。