菅氏「慰安婦総数を確定することは困難」
この「20万人」という数字をめぐっては、16年2月に開かれた国連女性差別撤廃委員会の対日審査で、外務省の杉山晋輔外務審議官が、
「20万人との数字のもとになったのは、通常の戦時労働に動員された女子挺身(ていしん)隊と、ここでいう慰安婦を誤って混同したことにあると(朝日新聞が)自ら認めている」
と指摘。この発言に対して朝日新聞社は
「女子挺身隊と慰安婦の混同がもとになったとは報じておりません」
と反論している。
CNNをめぐっては、産経新聞の記者が2月7日午後の菅義偉官房長官の会見で
「韓国メディアは大々的にこの問題と取り上げて宣伝している」
と問題視。菅氏は、
「従来から国会の場で政府が答弁してきているように、これまでに政府が発見した資料の中には、軍や官憲による、いわゆる強制連行を直接示すような記述は見つからなかった。そういうことと同時に、慰安婦総数を確定することは困難であり、20万人というのは全く具体的裏付けのない数字」
と応じ、改めて日韓合意の履行を求めた。
「政府としては、一昨年日韓合意が成り立ったわけですから、その総意に基づいて両国政府が誠実に実行していく、このことがきわめて大事だと思う」