障害物にぶつかる割合が5分の1に
そこで、麻痺した側を先に進むか、麻痺していない側を先に進むかで分けて衝突する割合を比較した。すると、転倒歴のある患者の場合、麻痺側を先に進む場合は、逆の場合に比べ、衝突率が約5分の1も低くなった。麻痺側から隙間に入ると、障害物との衝突を回避しやすくなるのだ。ただ、その理由はわかっていない。
今回の結果について、研究チームの樋口貴広教授らは発表資料の中で「得られた成果を脳卒中患者のリハビリテーションに応用することで、日常生活における衝突や転倒を減少させることが期待されます。今後、なぜ麻痺側から隙間に入ると衝突が回避できるのかの原因究明を行います」とコメントしている。