金田勝年法相は2017年2月7日、法務省が「テロ等準備罪」を新設する法案について「法案提出後に議論すべき」とする文書を示していたことについて、文書作成は自身の指示だったと認めた上で謝罪した。
「テロ等準備罪」は「共謀罪」の構成要件を厳しくしたもの。法務省は6日、報道機関向けに配布した文書の中で「法案については現在検討中」だとし、「国会に提出した後、所管の法務委員会において、しっかりと議論を重ねていくべきものと考える」などと記していた。民進党は「質問封じ」などとして強く反発していた。
金田法相は7日午前、閣議後の記者会見で「私の指示でメモを作ってもらったもので、記者にだけ配布してほしいと私からお願いした」と述べた。「国会審議のテーマに注文をつける意図は全くなかった」と釈明しながら、
「審議の在り方を示唆するものと受け止められかねず、結果として不適切であったことから、文書を撤回するとともにお詫び申し上げたい」
と、謝罪した。
金田法相はその後に行われた衆院予算委員会でも、文書の撤回と謝罪を重ねて表明した。