【その原因、Xにあり!】(フジテレビ系)2017年1月27日放送
「転びやすくなる原因、巻き爪にもあり!」
急いでいるわけでもないのに平らな道でつまずいてしまったり、立ち上がろうとしたらバランスを崩してよろけてしまったり...歳を取るにつれて増えてくる転倒だが、交通事故より死亡人数が多いと知っていただろうか。
2015年は交通事故の死者数が4117人に対し、転倒・転落事故は7992人と、2倍近い差が付いているのだ。実は恐ろしい転倒、原因のひとつに「足の親指の巻き爪」がある。
「メカノレセプター」が誤作動する
75歳以上を対象とした調査では、正常な足の人よりも巻き爪などの足トラブルを抱えている人の方が、2倍以上転倒発生率が高くなった。
なぜ親指の巻き爪が転倒につながるのか。大阪大学大学院の山下和彦招聘教授によると、足裏の圧力を感じ取るセンサー「メカノレセプター」が正常に働かなくなるからだ。
メカノレセプターは親指、指の付け根、かかとの3か所に集中しているが、親指にあるものが特に重要な働きをしている。
正常な爪の場合、親指の裏に圧力がかかると、爪が壁となってその圧力を支える。メカノレセプターは圧力の強さを感知して脳に伝え、脳が重心を判断して体のバランスを保っている。
しかし巻き爪になると、親指の裏からの圧力が逃げやすくなり、例えば100の圧力がかかったとしても、メカノレセプターが50の圧力と勘違いしてしまう。脳に間違った情報が伝わった結果、転びやすくなる。
片足立ちをしていられる時間は、正常な爪の人が平均17秒なのに対し、巻き爪の人は平均6秒だったという研究結果もある。巻き爪だとバランス機能が大きく低下してしまうのだ。