病院によって異なる対応
実際、豊胸手術で胸にシリコンバッグを入れた場合、マンモグラフィーをはじめとした乳がん検診に支障が出ることはあるのだろうか。女性のバスト専門病院「ナグモクリニック」の南雲吉則総院長(61)はJ-CASTニュースの取材に対し、
「豊胸手術を受けたからといって、マンモグラフィー検査を受けられないということは一般にはありえません」
と話す。その上で、「一昔前は、豊胸手術を受けた人へのマンモグラフィー検査を『推奨しない』という資料もあったようですが、現在では国立がんセンターの資料でも『問題なく検査が可能』だとされています」と続けた。
南雲氏によれば、豊胸手術などで胸にシリコンバッグを入れている人のマンモグラフィー検診を行う場合、シリコンを避けて表面の乳腺だけを検査する「プッシュバッグ」という方法があるという。すでに30年以上前に生まれた検査法で、通常の検査と「全く変わらない」制度で検査を行うことができるという。
ただ、全ての病院がこのプッシュバッグ法に対応しているわけではない。南雲氏は「技師の経験や技術によっては、プッシュバッグ法での検査を断る病院があることも事実」とした上で、
「豊胸手術を経験した人は、検査を受ける前に病院に確認することをおすすめします」
と話していた。