ドナルド・トランプ大統領(70)と、映画「ターミネーター」シリーズでおなじみの俳優で米カリフォルニア州の前知事、アーノルド・シュワルツェネッガー氏(69)が、再びツイッターで激しい応酬を繰り広げている。
シュワルツェネッガー氏は大統領選の期間中にトランプ氏を批判。これに対して、トランプ大統領は2017年1月、自身のツイッターで、「映画スターも、もはやこれまでだ」などとこき下ろしていた。
因縁のテレビ番組めぐり、言いたい放題
シュワルツェネッガー氏は2017年2月2日(日本時間3日)、ツイッターの動画投稿で、
「ドナルド、いいアイデアがある。仕事を替わらないか。あなたは視聴率稼ぎのプロだから、あなたが(わたしの)テレビの仕事を引き継いだほうがいい。そうすれば、皆がようやく、ぐっすり眠れるようになる」
と、トランプ大統領に皮肉たっぷりに呼びかけた。
このきっかけは、トランプ大統領の「口撃」。トランプ大統領が1月7日、かつて自身が司会者を務め、現在はシュワルツェネッガー氏がホスト役を務めている米NBCテレビのリアリティー番組「セレブリティ・アプレンティス」の視聴率が低調で、「評判が落ちて、ひどいことになった」と、揶揄したことだった。
このとき、シュワルツェネッガー氏はツイッターで、「選挙キャンペーンは終わった。米国を一つに。頑張ろう」などと「大人の対応」でかわしたが、2月2日、トランプ大統領が再び視聴率の話を持ち出したため、シュワルツェネッガー氏が、たまらず「応戦」した格好だ。
シュワルツェネッガー氏の「反撃」に、トランプ大統領も2月3日のツイッターで、
「シュワルツェネッガーはカリフォルニア州知事として最低の仕事ぶりだったが、『アプレンティス』での仕事はもっとひどかった。彼は少なくとも、一生懸命やったようだが!」
と、シュワルツェネッガー氏のカリフォルニア州知事時代の仕事ぶりについて噛みつくなど、批判の応酬が続いている。
そもそもトランプ大統領がシュワルツェネッガー氏を「嫌う」のは、2016年10月9日にシュワルツェネッガー氏がツイッターに、
「1983年に米国民になってから初めて共和党の大統領候補に投票しないことにした」
と、トランプ氏「不支持」を表明したためで、大統領に就任以降、両者の批判の勢いはさらに過熱気味だ。
「アメリカって日常がハリウッド映画みたい」
トランプ大統領とアーノルド・シュワルツェネッガー氏の応酬に、日本国内のインターネットの掲示板などには、
「ちょっとワロタw」
「アメリカって日常がハリウッド映画みたいで面白そうだな」
「プロレスだな。こいよトランプ! 大統領職なんて捨ててかかってこいや!w」
「シュワちゃんの笑顔に余裕を感じたわ。トランプよりも米大統領向きかもな」
「シュワちゃん、よっぽどトランプに低視聴率をバカにされたのが悔しかったんだな」
「大統領選に出れるんか? 選挙で選ばれてから言え! byトランプ」
などと、二人のやり取りを「観戦」する投稿が相次いでいる。
ちなみに、米国では憲法(第2章1条)で、「何人も、出生による合衆国市民あるいはこの憲法確定時に合衆国市民でなければ、大統領となることはできない。35歳に達しない者、また14年以上合衆国の住民でない者は、大統領となることはできない」と定めており、オーストリア生まれのシュワルツェネッガー氏には、大統領に立候補する資格がない。
米メディアによると、シュワルツェネッガー氏は2016年10月、「米国に生まれていたら大統領に立候補していた」と語っていたという。