自殺高校生をネットで中傷の少年 「名誉棄損で逮捕」の理由

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   滋賀県内の高校3年の男子生徒(18)をSNS上で中傷したとして、東京都内の無職の少年(19)が名誉棄損の疑いで逮捕され、話題になっている。

   男子生徒は自殺しているが、警察は自殺との関連を明らかにしていない。いったいどんな書き込みがあったのか。

  • 中傷を受けて高校生は自殺(写真はイメージ)
    中傷を受けて高校生は自殺(写真はイメージ)
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「さまざまな女ユーザーに迷惑行為」と中傷

   「ごめん俺もう無理や」。京都新聞の2017年2月1日付ネット配信記事によると、男子生徒はこのように書かれた遺書のようなものを残していたという。

   滋賀県警の甲賀署はJ-CASTニュースの取材に対し、容疑者の少年は、15年7月から16年9月までの間、SNS上で中傷する書き込みを続けていた疑いがあるとしている。「さまざまな女ユーザーに迷惑行為を行い、最終的にはそんなことをやっていないと逃げ惑っている」などと書き込んでいたという。

   京都新聞によると、遺族の話では、男子生徒は、16年9月下旬に父親と一緒に甲賀署を訪れて被害の相談をしていたが、その翌日に自宅で首を吊って自殺していた。一方、甲賀署によると、被害者の父親が16年11月に甲賀署に被害届を出し、捜査していた。

   容疑者の少年は、調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているという。被害者と面識があったのかや、なぜ中傷の書き込みをしていたのかなどについては、捜査中だとしている。

   京都新聞によると、被害者の男子生徒は、何者かがSNS上で自分を装ってウソの内容を書き込んでいるとも悩んでいたという。

甲賀署「被害者の自殺は発表していない」

   ネット上の中傷としては、お笑い芸人のスマイリーキクチさん(45)が被害に遭って2009年に事件化されたケースが大きな話題になった。1988年に東京都足立区で起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人の1人だとネット上でキクチさんを名指ししたとして、19人の男女が名誉棄損の疑いで書類送検されたものだ。

   ただ、最終的には、嫌疑不十分だとして不起訴になったり、起訴猶予になったりしている。

   その後も、ネット上の中傷が名誉棄損事件として容疑者逮捕に至ったケースもいくつかあるが、最近の報道では、ストーカー規制法違反や地方公務員法違反などと併用されていたり、被害者への中傷を多数回にわたって続けていたりするものが多かった。

   今回の逮捕については、多数回にわたって中傷した可能性のほか、被害者が自殺したことを重く見たことがあるのではないかと、ニュースのコメント欄などで捜査への観測が流れている。

   甲賀署では、「被害者の自殺は発表していない」として、名誉棄損での立件については、「ほかにも中傷するような言葉があった」などと答えるに留まった。

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