小学校の欠席連絡などに、FAXを義務付けるのはおかしい――。こう訴えた匿名ブログの記事が、ネット上で大きな反響を呼んでいる。
この記事は、はてな匿名ダイアリーで2017年1月27日に「学校はFAXを廃止してください」と題して投稿された。
「欠席遅刻早退の連絡は必ずFAXでと言われた」
それによると、小学生の保護者とみられる投稿者は、入学説明会に行ったところ、学校側から「欠席遅刻早退の連絡は必ずFAXで送信してください」と言われた。
「電話はだめってのはわからんでもない。朝の忙しい時に電話が鳴るのは大変だろう。がしかし、だ。メールもだめだという」
投稿者は、こう明かしたうえ、「我が家は年に数回あるかないかの学校への連絡のためだけに固定電話を引いてFAX本体を買わないといけなくなりました」と不満を述べた。最後に、「神様、お願いです。この世からFAXを消し去ってください」と悲痛な訴えを残している。
このブログ記事は、ネット上で関心を集め、はてなブックマークが600以上も付くほど話題になっている。
共感の声としては、「FAXは時代錯誤だ」「学校側が非常識すぎる」「メールでいいだろ」「紙の無駄」といった書き込みがあった。FAXを使っても、届いたか電話確認が必要なのではとの声も上がった。
一方、「紙媒体のある種の証拠が残る」「過去に何かしらトラブルあったんだろうな」「『欠席者がこれだけいます』と一目でわかる」と学校側に理解を示す向きもあった。また、FAXが送れるネットサービスを使えばいいとの指摘も出た。
ツイッターなどを見ると、欠席連絡はFAXというのもあったが、近所の小学生らに連絡帳を渡すというケースが多かった。
都教委「メールを連絡に使うのは極めて難しい」
あるツイート主は、連絡帳があるせいで「近所付き合いは良好に保たないといけない」とぼやき、「FAX受け付けてくれるんですか!良い学校ですね」とさえ書いていた。ほかにも、「ご近所に小学生がいない方は、通学路に立って、だれか通るのを待ち構えるとか聞きました...」「たいへんなのはその連絡帳が帰って来る時で、先生に連絡帳を託された子が下校後に家を探しに行かないといけない」との指摘が出ている。
全国各地の小学校では、児童の欠席連絡をFAXや連絡帳などに限定していることは実際に多いのだろうか。
東京都教委の義務教育指導課では1月30日、J-CASTニュースの取材に対し、学校によって違い、調査したことはないとしたうえで、次のように話す。
「FAXは、都内では聞いたことがありませんが、電話で連絡したり、連絡帳を預けたりすることが多いと思います。連絡帳にしている学校でも、近所に友達がいないなどの理由があれば、電話やFAXでもいいとしているはずです。ただ、メールについては、連絡に使うのは極めて難しいでしょう。教員が保護者と私的な用件に使うなどの恐れがあり、外部の人とやり取りができないよう厳重に管理されているからです」
文科省の児童生徒課でも、「FAXは、あまり聞いたことがありません。電話か連絡帳が多いと思います。メールは、連絡に使うのを認めている学校はないのではないか」と取材に答えた。