【あさイチ】(NHK総合)2017年1月23日放送
「なんとかしたい!口内炎」
食事していても、話していても、四六時中痛い!やっかいな口内炎だが、予防法やかかってしまった時の対処法など、意外と知られていないことは多い。
なかなか治らない場合は、命にかかわる病気が隠れているおそれもある。番組では、口腔外科専門医の新谷悟氏、東京逓信病院の薬剤師・大谷道輝氏が、口内炎の予防と対策、悪い病気の見分け方などを紹介した。
辛いものを食べても「きっかけ」になる
そもそも口内炎とは、口の粘膜にできる炎症を指す。 原因となるのは口内の細菌だ。何らかの理由で粘膜に傷が付くと、細菌が弱った粘膜をすみかにしようとする。白血球などの物質が細菌をやっつけようとするが、その様々な物質と細菌とのし烈な戦いのあととして白くぷくっとふくらんだものが、「アフタ性口内炎」と呼ばれる。
口内炎ができやすいのは、免疫力が低下している疲れた時や、ストレスを感じて唾液の量が減っている時、栄養不足の時など。魚の骨が刺さったり噛んでしまったりというだけでなく、熱いものや辛いものを食べても口内に傷が付き、口内炎のきっかけとなる。
新谷氏が勧める予防法は4つだ。
まずは「唾液マッサージ」。親指であごの骨のやや内側を押しながら、耳の前の部分を4本の指でマッサージする。唾液腺(せん)が刺激され、口内の乾燥が防げる。
次に、口内を清潔に保つための「うがい」。水道水でOKだ。1日3回、特に寝る前にするとよい。
「水分補給」も重要だ。「1日何リットル」という目安はないが、ちょっとのどが渇いたと思ったらこまめに水分を摂(と)るようにしよう。
最後は「栄養と睡眠」。ビタミンBが含まれるものを意識して摂るとよい。サプリメントでも有効だ。疲れを感じたらなるべくゆっくり休むのを心がけよう。
飲酒するとアルコールで口内が殺菌できるのでは、と思う人もいるかもしれないが、アルコールは粘膜にとって刺激が強いためNGだ。度数の強い酒は粘膜に傷を付けてしまい、むしろ逆効果になる。