米の有名IT企業が続々「反旗」 トランプ「移民締め出し」が総スカン状態

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米国の移民は、人口全体の約13%

   さらに、TwitterとSquareのジャック・ドーシーCEO(40)が1月28日、「あの大統領令の人道的および経済的影響は不穏なもの。米国は難民と移民から恩恵を受けている」と、懸念を表明したほか、宿泊予約サイトのAirbnbのブライアン・チェスキーCEOは、入国を拒否されて立ち往生している人に滞在先を無料提供することを申し出た。

   Tesla Motorsのイーロン・マスクCEO(45)も、自身のTwitterで「イスラム教の国々からの移民を全面禁止するのはそれらの国々の問題を解決する最善の方法ではない。この政策で悪影響を被る多くの人々は米国の強力なサポーターだ」と、トランプ大統領の政策を批判した。

   Netflixのリード・ヘイスティングス氏やMicrosoftのサティア・ナデラ氏、配車アプリのUberのトラビス・カラニック氏、写真共有サービスの「Flickr」のスチュワート・バターフィールド氏と、多くのIT企業のCEOらがTwitterやFacebookで懸念を表明した。

   みずほ総合研究所・欧米調査部は、トランプ大統領の移民政策によって「移民の減少につながれば、米国経済には大きな打撃になる」と指摘する。

   米国の移民は2014年に約4224万人で、米国の人口全体の13.2%を占めている。このうち、合法移民は3114万人、不法移民は1110万人にのぼる。合法移民は緩やかに増えているが、不法移民は2007年の1129万人をピークにほぼ横ばいをたどっている。

   みずほ総研によると、「これまで議論されてきた移民制度改革は、不法移民に合法滞在への道を拓き、米国の人口を増加させる内容」だった。トランプ大統領は、それを「締め出す」というのだから、優秀な人材が他国へ流れるとともに、しだいに人手不足を引き起こす可能性すら否定できない。

   なかでも、米国のIT企業はインドや中東をはじめ、世界中から優秀な技術者を集め、多くの外国人社員が働き、ビジネスを成り立たせてきたのだから、より深刻な事態に、早期に陥ってしまうかもしれない。IT大手のトップが猛反発するのも無理もないようだ。

   一方、トランプ政権は入国制限について、永住者は適用を猶予すると強調したと、1月30日付の時事通信などが伝えた。あまりの反発の大きさに「軌道修正」したのかもしれない。

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