歌手の和田アキ子さん(66)が2016年末のNHK紅白歌合戦で「落選」したことについて、複数の番組で心境を語った。
「もうちょっと大人の対応してほしかった」「『逃げた魚は大きかった』と思ってくれたら」――。和田さんの言葉に悔しさがにじんだ。
「持ちつ持たれつやったから」
和田さんは1970年の初出場以来、通算39回にわたって紅白の舞台で歌声を披露してきた。紅組トリや司会を務めた経験も豊富にあり、「紅白の顔」とも言える存在だったが、16年はまさかの落選。40回目の節目を飾ることはできなかった。
それから約2か月経ち、当人が「本音」を語り始めた。2017年1月27日放送の「ダウンタウンなう」(フジテレビ系)の人気企画「本音でハシゴ酒」に出演した和田さんは、「去年は出していただくと全部で40回だった」と、節目であったことに触れつつ、
「もうちょっと大人の対応してほしかった。やっぱり持ちつ持たれつやったから」
と、NHKに対して苦言を呈した。
ダウンタウンの松本人志さん(53)から「復活してほしい」と言われても、「私はもうないな。もう十分。勉強もさせていただいたし」と素っ気ない。事務所の後輩である小島瑠璃子さん(23)から「もし来年依頼が来たら?」と尋ねられた際には「いやいや、ありえない」と一蹴した。
29日放送の関西ローカル番組「八方・陣内・方正の黄金列伝」(読売テレビ)でも、和田さんは紅白に対する思いを打ち明けた。
当時は落選したことを受け入れられず、所属事務所の上司から「大人になりなさい」と説得されても「子供のまんまでいたい。こんな大人イヤです」と反発したという。発表当日になり、ようやくその事実を受け入れることができたそうだ。
「何十年もヒット曲ないのに」「何度鐘を鳴らせば気が済むんだよ」
和田さんは「悔しい」と率直な心境を明かしつつ、
「この悔しさは別にあそこの局(NHK)だけに向けることはない。次の私のバネにして、いい(デビュー)50周年にしたい。(NHKが)『あぁ失敗した、逃げた魚は大きかったな』と思ってくれたら」
と話した。
両番組の出演者陣は総じて和田さんに同情的だったが、インターネット上では
「何十年もヒット曲がないのに出演し続けられていたことに感謝でしょ」
「何度鐘を鳴らせば気が済むんだよ!」
「こういう人に限って依頼が来たら即出場するんだよ」
などと冷ややかな反応が相次ぎ寄せられている。
なお17年の紅白出場について、先の「ダウンタウンなう」では「ありえない」と突っぱねていたのに対し、「黄金列伝」では「まぁ完全に縁を切るじゃなくて、ご縁があったらね」と、可能性を残していた。果たして17年紅白で1年越しの「通算40回出場」となるのか。注目が集まる。