京都大学は2017年1月27日、ビタミンDが体内の脂質の量を抑制するメカニズムを明らかにしたと発表した。
研究成果は、がんやメタボリックシンドロームといった疾患の予防への応用が期待されるという。
「SREBP」というタンパク質に着目
発表資料によると、生物は脂質量をさまざまな方法で調節しており、調節に異常があるとがんやメタボを引き起こす。こうした疾患の予防にビタミンDが有効であるとは分かっていたが、そのメカニズムは不明だった。
研究グループは今回、脂質の生合成に大きく関わる「SREBP(Sterol Regulatory Element-binding Protein)」というタンパク質に着目した。すると、ビタミンDの代謝物が、SREBPの働きを抑制していると分かった。
研究成果の詳細は27日2時、米科学誌「Cell Chemical Biology」(ウェブ版)で公開された。