ホンダは今2017年夏、「シビック」シリーズを日本市場に6年ぶりに再投入する。千葉・幕張メッセで1月中旬に開かれた「東京オートサロン2017」の場で明らかにされた。世界的に人気が高いものの、日本では販売されていないことから、待望久しいシビックだけに、かつての人気車を復活させ、国内販売のてこ入れを図る考えだ。
今夏の投入が予定されているのは、広い室内空間と力強い走りへのこだわりが評価されて、最も優れた車に贈られる「北米カー・オブ・ザ・イヤー」を2016年に受賞したシビックセダンに加え、5ドアのシビックハッチバック、スポーツ性能を高めたシビックタイプRの3タイプ。
ハッチバックとタイプRは英国で生産して日本に輸入
シビックセダンは埼玉県寄居町の工場で生産し、ハッチバックとタイプRは英国で生産して日本に輸入するという。国内での価格や販売目標は明らかにされなかった。
シビックは1972年に誕生し、これまでに世界で累計約2400万台を販売している。ホンダの後継モデルがある乗用車の中では、最も古いブランドの一つ。欧米や中国などアジアでも展開しており、ホンダがグローバルな自動車メーカーへと成長するきっかけとなった。
国内でも人気だったが、燃費性能や実用性の高い軽自動車やミニバンが台頭してきたため、限定販売を除くと2011年に国内販売を終了した。それは、ホンダが軽自動車やミニバンに力を入れていることを示している。このため、走りにこだわる自動車ファンは国内外のライバルメーカーに流れたとされ、この層を取り戻そうというのが今回のシビック復活というわけだ。