「本部と店の構造的な問題」
ある大手コンビニの広報では1月27日、「本部としては、そのような不正行為を強制することは一切ありません。もしフランチャイズ加盟店で不正があれば、対処しないといけなくなります」とJ-CASTニュースの取材に答えた。今シーズンで、対処したケースはないという。
加盟店に仕入れ増を指示したり、売り上げ目標を示したりすれば、店側に圧力がかかってこうした行為を助長する恐れも考えられる。この点についても、「加盟店は経営が独立しており、発注の強制も一切ありません」と店側へのノルマを否定した。ただ、「加盟店の販売努力は、店が決めることになります」とは認めた。
恵方巻の予約は、順調に進んでいるとしたが、状況まではまだ把握していないという。
恵方巻に関する相談が寄せられている労働組合の首都圏青年ユニオンの執行委員長は、J-CASTニュースの取材に対し、
「アルバイトからの相談には、コンビニが『(給料から)引いておくよ』と恵方巻などを買い取らせて、友達などに売るようにし向けていたというものも過去にありました。こうしたことは、店の売り上げを上げるように本部が圧力をかける中で起きている構造的な問題だと思います。店は高いロイヤルティーを本部に支払うため売らざるを得ず、結果として、会社としての責任を労働者に転嫁させている形になっています」
と指摘。そのうえで、
「働く人たちは、自爆営業などが違法だとの認識を持ち、問題が起きたときに労組に相談に来てほしい。上司との人間関係から買い取りなどを拒否できなくても、支払いを記録して証拠に残せば、後で取り返せる可能性が高くなります」
とアドバイスしている。