「日本人横綱のためか」海老蔵が苦言 稀勢の里「昇進」のタイミング

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初場所の前に「綱取り」が話題にならなかった理由

   たしかに、稀勢の里の成績は歴代横綱と比べるともう一つさえないといえなくもない。1995年に横綱に昇進した貴乃花は2場所連続の全勝で、じつに7回の優勝を数えた。19年前の若乃花(5度目)や1999年の武蔵丸(5度目)、2003年の朝青龍(2度目)も2場所連続の優勝で昇進を決めた。現横綱の白鵬(2007年昇進)と日馬富士も、2場所連続。しかも直前の場所は全勝優勝だった。

   昇進直前の場所だけの優勝(1勝)での昇進は、2014年の鶴竜に続く。ただ、鶴竜の場合は、2場所前が優勝決定戦で敗れてのもので、これが「優勝に準ずる成績」と評価された。

   初場所の始まる前に、稀勢の里の「綱取り」が話題にのぼらなかったのは、12月の九州場所で優勝した鶴竜との勝ち星が「2差」あったためで、2場所連続の優勝争いとなると「春(3月)場所」が綱取り場所の「本命」と目されていたためのようだ。

   ちなみに、過去、優勝経験がないまま横綱に昇進したのは1986年の双羽黒がいるが、翌87年12月に廃業。プロレスラーに転身した。

   横綱となる春(3月)場所、稀勢の里は誰の目にも納得できる「強さ」を証明できるか――。

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