HKT宮脇・兒玉もデビューシングルでは挫折した
中井さんは16年6月の「選抜総選挙」では80位圏内入りを逃したものの、16年11月発売のAKB48のシングル「ハイテンション」では、AKB48からNGT48に移籍、あるいは兼任している北原里英さん(25)、柏木由紀さん(25)以外のNGT「生え抜き」としては唯一選抜メンバーに選ばれた。視聴者投票で選ばれた16年末のNHK紅白歌合戦のメンバー48人にも入った。こういった人気の上昇ぶりが評価された形だ。
一方の加藤さんは、グループ発足直後の15年10月のイベントではセンターに立って前方宙返りを披露し、メディアの注目を浴びた「NGTの顔」とも言える存在。「選抜総選挙」にも76位にランクインした。総選挙と紅白の両方にランクインしたのは、「生え抜き」では加藤さんだけだ。
しかし加藤さんは、AKB48のシングル「君はメロディー」(16年3月発売)のカップリング曲として発表された「Maxとき315号」に続いて、今回のデビューシングルという重要な局面で2回連続でセンターを逃した形になった。今回、大抜擢に喜ぶ中井さんの右隣で、何度も手で涙をぬぐっていた。
ただ、AKB48の姉妹グループで立ち上げ時に注目されたメンバーがCDデビュー時にセンターに起用されないのは、決してこれが初めてではない。福岡市が拠点のHKT48では、発足からしばらくは1期生の宮脇咲良さん(18)と兒玉遥さん(20)が「ツートップ」として注目されてきたが、デビューシングル「スキ!スキ!スキップ!」(13年発売)でセンターに起用されたのは後輩・2期生の田島芽瑠(たしま・める)さん(17)。宮脇さんと兒玉さんは大いに挫折感を味わったが、16年の総選挙ではそれぞれ6位と9位にランクインした。今はAKB48グループの中でも中心的な存在として活躍している。今後、加藤さんにも何らかの形でスポットライトが当たる可能性がありそうだ。