「お母さんと一緒にアニメイトへ行こう!」――。マンガやアニメグッズの専門チェーン「アニメイト」が打ち出した「母親同伴キャンペーン」に、インターネット上で困惑が広がっている。
「お母さん」と一緒にレジに行き、対象商品(ライトノベル)を購入することで、特典の小冊子が貰えるというこのキャンペーン。アニメファンからは「正気なの?」「いやー流石にキツイ」などと驚き、戸惑う声がネット上に相次いでいる。
ライトノベル作家の書き下ろし小説が特典に
アニメイト全店で2017年1月20日から始まった「母親同伴キャンペーン」は、富士見書房のライトノベル文芸賞「第29回 ファンタジア大賞」とのコラボ企画だ。
ファンタジア大賞の受賞4作品のうち1冊を「お母さん」と一緒に購入すると、アニメイト限定の小冊子を購入特典としてプレゼントするというもの。特典の冊子には、受賞作を手がけたライトノベル作家の書き下ろし小説が掲載されるため、ファンにとっては「見逃せない」キャペーンと言えそうだ。
とはいえ、アニメイトは「オタクの聖地」とも呼ばれる専門店。店内には美少女アニメ・マンガのグッズが数多く陳列されており、中にはアダルトゲームやBL(ボーイズラブ)作品を取り扱う店舗もある。
そんなアニメイトに「母親と一緒に来て欲しい」と促すキャンペーンに対し、アニメファンから相次いだのは「企画したやつは何を考えてるんだ」という困惑の声だった。実際、ツイッターやネット掲示板には、
「えっ何これ何を基準にこんな企画OK出したの...」
「母親と一緒にアニメイト行こうとか正気なの?」
「お母さんとアニメイトとか前世でどんな悪行を積んだらそんな責め苦を受けるの」
「子供にいきなりよく分からないオタクショップに連れられて、対象商品買わされるお母さん。アニメイト鬼かよ」
といった書き込みが殺到している。
「お母さん」は2次元でもOK
しかし、なぜ「母親同伴キャンペーン」なのか。アニメイトの広報担当者は1月20日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「ファンタジア大賞を受賞した『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?』(編注・作品名)より作品のリスペクトを込めて、このキャンペーン名称をつけさせていただきました」
と説明する。
とはいえ、今回のキャンペーンが指す「お母さん」は自己申告制だ。その理由について、広報担当者は「実際にお母さんと一緒にいらっしゃるということは条件的に難しい方もいらっしゃるかと思いましたので自己申告制とさせていただきました」とする。
ちなみに、「お母さん」については、
「2次元でも3次元でも、フィギュアでも写真でもお客様の自己申告制になりますので、詳細は問いません」
としており、結局、なんでもありということのようだ。