「ムービーで記録しているわけではありません」
そんなキヤノンITSの「テレワークサポーター」について、2017年1月17日付の日経産業新聞が「在宅勤務者をカメラで監視」という見出しで記事を掲載すると、インターネットのまとめサイトの掲示板などがすぐに反応。システムに「カメラ」を搭載したことで、「勤務時間や態度が常に監視されている」と受けとめた人が多かったようで、
「出社してたほうがマシやなw」
「自宅にいてもこれじゃあ子育てできねえじゃんw」
「日本人はこういうの好きだよな。成果よりも時間で机に座っているほうが偉いみたいなw」
「成果で見れないんだろうな。管理者が未熟なんだよ」
といった声が多くあがった。
こうした声に、キヤノンITSは「なにか、誤解があるようです。導入を決めた企業様の評価も高いのですが...」と、首を傾げる。
誤解を招いたのは、おそらく社員がパソコンに向かって働いているところを、カメラが常時写し出して、そのようすを管理者が監視していると思われた点だろう。
システムは、在宅勤務の社員が複数の写真を登録。本人がパソコンで作業しているときにはカメラは作動しない。ただ、管理者側がインターバルの時間を決めて勤務状況を確認することはできる。
カメラが作動するときは、たとえば、本人以外の人がパソコンで作業しようとしたとき。カメラがパソコンの前に座った人の写真を撮って静止画で記録するほか、同時にエラーメッセージが管理者に発信する。「パソコンを覗き込んだり、操作したりした場合には、その人の写真を撮影したうえで、画面のキャプチャーをとって管理者に発信します」と説明。情報漏えい防止機能も整えた。キヤノンITSは、「ムービーで記録しているわけではありません」と断言する。
キヤノンITSは、「在宅勤務が広がることで、働ける人が増えることが期待されています。テレワークは雇用を生み出す働き方ですし、このシステムはテレワークを推進するために、開発。システム化に漕ぎつけたものです」と、自信をみせている。