第156回芥川賞と直木賞の選考会が2017年1月19日、東京築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞に山下澄人さん(50)の『しんせかい』、直木賞に恩田陸さん(52)の『蜜蜂と遠雷』が選ばれた。
山下さんは兵庫県出身で、1996年より劇団FICTIONを主宰している。これまで『ギッちょん』『砂漠ダンス』『コルバトントリ』が芥川賞候補となり、今回4度目の候補で栄誉を手にした。受賞した『しんせかい』は、自身の原点でもある演劇について綴られた私小説ともいえる作品。
恩田さんは宮城県出身で、第3回日本ファンタジーノベル大賞候補となった『六番目の小夜子』でデビューし、『夜のピクニック』で第2回本屋大賞を受賞した。映像化・舞台化された作品も多く、5度目の候補で直木賞を受賞した。受賞作はピアノコンクールを舞台にした青春群像劇。