自慢するものがないと、非常識に流れる
井上さんはまず、
「非常識動画の多くは『俺は元気にやってるぜ!』と自慢がしたい、というのが先にあり、本人にしてみればこれが大バッシングに発展するとか、時には警察沙汰になるといった思慮に乏しいんです。そして、これまでもSNSなどで色々やらかしていたが、発見されなかった。そういう人たちがこのような動画配信で顕在化されているのだと思います」
と説明した。
また、動画で自己を顕示するときに、例えば歌であったりダンス、スポーツなどアピールするものを持っている人ならば「彼奴らしい」と相手に伝わる動画が作れるが、そうしたものが無い場合は、非常識なものに流れるケースが多い、とも話す。今や数秒、十数秒といったショート動画で連絡を取り合う若者は普通にいて、動画配信者だけでなく一般ユーザーから迷惑動画が生まれる可能性は高まっている。そして、動画配信の管理サイドに責任を求めても限界がある。それは、誰がどんなことをやらかすかなど予想ができないからだ。重要なのは普段から迷惑行為はしないように呼びかけ続けることだという。そして、井上さんは
「被害者側もこれまでのようにイタズラだから、という泣き寝入りが特に大手企業では無くなるのではないでしょうか。一罰百戒という意識で、莫大な賠償金が請求されるという事態も起きると予想しています」
と警告している。