薬を減らし元気になった高齢者に医師が「ショック」
こうした薬の変更は、地域の医療機関にも情報提供をしている。その1つ、宇都宮協立診療所の関口真紀所長はこう語る。
関口医師「すごく具合が悪く、まあ高齢だから仕方がないかなと思っていた方が、栃木医療センターで薬を減らし元気になって帰ました。それは私個人としては結構ショックでした」
栃木医療センターで、「ポリファーマシー解消」の取り組みを始めて2年。薬の見直しを行った患者の薬の数は平均で9錠から5錠に削減した。ただ、薬を減らせばいいというものでもない。素人判断で勝手に減らすのがいちばん危険だ。冒頭に登場した秋下雅弘東京大学教授はこうアドバイスした。
秋下教授「高齢者の薬との付き合い方で大事なのは、医師や薬剤師には必ず使っている薬を伝えることと、自分だけの判断で薬を中止しないことです」