健康によい大豆食品の中でも最強
調査期間中に心血管疾患で1678人が死亡した。そのうち脳卒中が677人、308人が心臓病で死亡した。そして、喫煙や運動習慣などの要因を調整後、それぞれの大豆食品を食べた量の多さを4段階のグループに分け、死亡率を比較すると次のことがわかった。
(1)納豆を最も多く食べていた人は、最も少なく食べていた人に比べ、心血管疾患で死亡するリスクが25%低い。
(2)特に脳卒中の死亡率について、納豆を最も多く食べていた人は、最も少なく食べていた人に比べ、33%も低くなる。
(3)しかし、納豆以外の大豆たんぱく質・大豆イソフラボンでは、最も多く食べていた人と最も少なく食べていた人との間では、心血管疾患で死亡するリスクに有意な差はなかった。
(4)納豆を含む「総大豆たんぱく質」で比較すると、最も多く食べていた人は、最も少なく食べていた人に比べ、心血管疾患で死亡するリスクが25%、脳卒中で死亡するリスクが32%低くなる。
つまり、大豆食品が健康によいといわれるが、納豆こそ最強のパワーを持っているわけだ。研究チームは「ナットウキナーゼ効果」の可能性を示唆するだけで、因果関係を明らかにしていない。ナットウキナーゼは納豆のネバネバ成分だが、そのスゴさはどこにあるのだろうか。