「ドフラミンゴ系女子」大量発生の理由 「ワンピース」とは何の関係も無かった

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   この冬、レディーファッションにちょっとした異変が起こった。大ヒットマンガ、アニメ「ワンピース」のキャラクター、ドンキホーテ・ドフラミンゴを彷彿とさせるアウターを着た女性が街に大量に現れたのだ。ネットではそうした女性を「ドフラミンゴ系女子」などと呼んでいる。

   ただし、彼女たちがドフラミンゴのファンなのかと言えば、必ずしもそうではないらしい。「ドフラミンゴ系女子」が生まれた背景には、あるファッション商品の大ヒットがある。

  • ドンキホーテ・ドフラミンゴのフィギュア/Amazonから
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  • ウィゴーで完売したピンクの「プードルコート」(モコモコジャケット)/ウィゴー提供
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ドフラミンゴに憧れて着ているわけではない

   「ドフラミンゴ」とは凶悪な元海賊で、世界の破滅を望む「イトイトの実」の能力を持つ「糸人間」。主人公のモンキー・D・ルフィは、ドレスローザの国王となったドフラミンゴから国を元の国王に戻そうと死闘を繰り広げる。その佇まいは短髪の金髪で、鋭角なサングラスを掛けている。そして最も特徴的なのが、フラミンゴの羽を連想させるピンクのガウンのような上着を着ていること。その上着に似ているものを着た女性が、2016年12月から頻繁に目にするようになった、というのだ。

   「ドフラミンゴ系女子」の話題は17年1月16日放送のフジテレビ系情報番組「めざましテレビ」でも取り上げられた。

「電車でドフラミンゴ系女子2体に囲まれた。勝ち目がない」
「今日お店でドフラミンゴ系女子すごい見かけたんだけどなにごと」

といったネット上のやり取りを紹介し、スタッフが東京渋谷にロケに出かけ、「ドフラミンゴ系女子」にインタビューした。女性たちはドフラミンゴと呼ばれていると口々に語ったが、ドフラミンゴに憧れてこうした格好をしているわけではないようだった。あくまで今流行のファッションを取り入れているというもので、着膨れすることに気を遣い、上着の下は薄着で寒さに耐えているということだった。番組のロケに登場した店員は、

「韓国から来たファッションで、それがSNSで広がり人気につながった」

と説明していた。

   この上着、日本では一般的に「プードルコート」と呼ばれている。素材はボア、リングなどの種類があるフェイクファーで、プードルのような肌触りであることからこの名前が付いた。今冬から大量に市場投入され、

「16年12月初旬にチラシで紹介したところ一気に完売した。それは当社だけではなく、他の専門店さんも同じように好調だったと聞いています」

と「しまむら」の広報は17年1月16日のJ-CASTニュースの取材に語った。

韓国の「オルチャンファッション」がルーツ

   どうして大人気になったのか。J-CASTニュースが独自に調べたところ、韓国では日本より一足先に「カワイイ」「豪華に見える」などの理由から人気が出て、それを日本のモデルやタレントがインスタグラムなどで着用し紹介したのが始まりだった。それが16年秋頃。折しも日本では「もふもふ」「もこもこ」カワイイブームが起こっていて、まさに「プードルコート」はそれに一致した。

   プードルコート「モコモコジャケット」が完売したファッションメーカー・小売りのウィゴーに取材したところ、

「ここまで凄い人気になるとは思わなかった」

と打ち明ける。16年秋に韓国で、若くてカワイイ女性のお手本となる「オルチャンファッション」で注目されていたため製造を決めた。色ではピンクがダントツ人気なのは、韓国でカワイイといえばピンクとなり、ウエブのファッションサイトでもピンクを多用していることもピンクの売れ行きに影響していると同社広報は語った。

   こうして見ると、「プードルコート」の人気はドフラミンゴとは全く異質なものといえる。ファンの中にはまさか「ドフラミンゴ系女子」などと呼ばれる事になるとは想像もつかなかったようだ。ピンクではなく白を選んだという女性はツイッターで、

「ドフラミンゴ系wwwナイス表現だけど私もドフラミンゴアウター持っとるわwww白だけどwwwドフラミンゴ好きだからドフラミンゴ系って逆に言われたいわwww」

などといったことをツイッターに書き込んでいる。

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