障害者の「あるあるネタ」を紙芝居で ユーモア交え「共に暮らす社会」考える

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「店内は」バリアフリーだけど、入り口が...

   不便な状況を描いた紙芝居もある。車いすを使う女性が訪れた店には、入り口の扉に「店内はバリアフリーとなっております」と掲示があったものの、扉の手前には2段の段差があった。女性は店に入れず、口を開けて「店内だけ...」とぼう然としている。

   奥山さんは「障害のある人々には本当に『あるある』と感じる不便さでも、健常者には気付きにくい、という事例もあると思います」と話す。その上で、「すべての人に分かっていただけるよう、ただ事例を紹介するだけでなく、具体的に何が問題か、どうすれば暮らしやすくなるかを、読み上げる文章でできるだけ補足するようにしました」とし、事例提供者と何度も打ち合わせながら、より理解が進みやすい言葉を考えたという。

「視覚障害や聴覚障害、車いすの苦労は比較的イメージしやすいかと思いますが、精神障害や知的障害、高次脳機能障害はどんな困難を感じているかが伝わりづらいため、言葉でどう伝えるかは頭をひねりました」(奥山さん)

   紙芝居は、小中学校の依頼を受けて障害者教育を行う「出前講座」や民生委員の活動などで、2017年4月以降に運用していく予定だ。

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