ひどくなると、うつ病や引きこもりになる人も
こうしてみると、「オシッコを漏らす」恥ずかしさにも様々な原因と治療法があることわかる。もっとも一般的な腹圧性尿失禁は漏れる尿の量が少ないので、前もって薄目のパッドを当てるなどで対応できる。しかし、切迫性尿失禁は、突然大量に漏らすため羞恥心と自責の念が非常に強くなる。ひどくなると、うつ病や引きこもりになる例も珍しくないという。しかし、治療薬があることを知らずに専門医を受診する人が少ないのが現状だ。先の日本排尿機能学会の調査では、「過活動膀胱」の症状があるのに、専門医を受診した女性はわずか7.7%しかいなかった。
日本泌尿器科学会もウェブサイトで、「悩んでいる方は大変に多いのですが、恥ずかしいので我慢している方がほとんどです。尿失禁の状態や原因に応じてきちんとした治療法がありますので、我慢せずに泌尿器科を受診しましょう」と呼びかけている。