採用で落ちた会社から再面接通知 「行かぬが吉」説もあるが...

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企業は「個人情報の破棄、返却、保管などの規律を募集要項に定めておく」

   一方、企業側の個人情報の取り扱いに問題はないのだろうか――。通常、企業では個人情報保護の観点から、採用試験が終了するたびに不採用者の履歴書や経歴書などの書類はすべて廃棄しているはずだ。

   2017年1月12日、J‐CASTニュースがアディーレ法律事務所に取材したところ、吉岡一誠弁護士は「書類の保管に明確な定めはありませんが、個人情報保護法の趣旨からすれば、合理的な理由がない限り採用活動終了後は速やかに破棄または応募者に返却すべきでしょう」と話した。

   「不採用にした応募者のエントリーシートや履歴書、経歴書をもとに、その応募者に再度連絡する行為自体は、採用活動の範疇と考えられるため、直ちに違反行為とはいえません。しかし、個人情報保護法第15条1項には、個人情報取扱事業者は利用目的を特定しなければならないとあり、また本人の同意を得ることなく、該当する利用目的の達成に必要な範囲を超えて、当該個人情報を取り扱ってはならない(16条1項)とあるので、トラブル防止のために、あらかじめ採用活動の期間や採否決定後の個人情報の破棄、返却、保管などに関する規律を募集要項に定めておくことが望ましいといえます」と説明する。

   また、今回のまとめブログの書き込み主のような、メールでのやり取りについても「個人情報に含まれるため、採用活動終了後は速やかにメールアドレスや内容を破棄することが望ましいでしょう」と指摘。メールのやり取りから連絡先を割り出したとしても、個人情報への配慮が足りない行為といえそうだ。

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