ビールにアンキモで「尿酸値上がる」 実は食べ物の影響がわずか2割

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スリムなのになぜ高尿酸値?

   では、尿酸値が高くなる理由は何か。番組では20代の男性Aさんを取り上げた。もともと高尿酸の診断が出ていたAさん、徹底検査をしたところ、腎臓での尿酸の排せつに問題があると分かった。原因のひとつと考えられるのが、肥満だ。スタジオに登場した痛風専門医・大山博司医師によると、肥満だと血糖値を調節するインスリンの効き方が悪くなるため、すい臓が多量にインスリンを分泌する。こうして体内にたまったインスリンが、尿酸の排せつの邪魔をするとみられる。

   ところが、Aさんはスリムな体型で、適度に運動もしている。

大山医師「おそらくは体質、遺伝子の変異がかかわっていると思われます」

   実は成人男性の半数が、尿酸の排せつにかかわる「ABCG2」という遺伝子の変異を持っている。変異が強いと、痛風の発症が22倍にも高まるという。

   そこで番組では、尿酸の排せつをアップさせる食品を実験した。大阪市立大学医学部代謝内分泌病態内科学の蔵城雅文医師は、「どこの家の冷蔵庫にでもあるものなんです」と話す。

   答えは、牛乳だ。この中に含まれる「カゼイン」という物質が胃腸で分解されて「アラニン」にかわる。これが腎臓から尿酸が排せつされるのを助けると考えられる。4万7150人対象に12年間調査した研究論文では、低脂肪乳または無脂肪牛乳を1日コップ1杯飲むと痛風を発症する割合が43%減となったという。

   Aさんは早速、牛乳を1週間飲み続けた。すると、尿酸値は基準値を上回る8.2mg/dlから、基準値範囲内の6.6mg/dlに減少した。Aさんは「低脂肪のヨーグルトも食べていました」と話し、今後続ければ尿酸値が安定する可能性もある。

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